calmlenceのSilk Corduroy。
こんばんは。
GULLAmショップマネージャーのItouです。
本日の東京は曇り。
街中を見ると秋物の格好をしている人がほとんどですね。
季節がしっかりと変わってきたのがわかります。
本日はcalmlenceのSilk Corduroy素材を
使用したHunting Jacketをご紹介させて頂きます。
これからオンシーズンとなるアイテムです。
calmlenceとそのデザイナーについての詳細は
こちらのBlogに記載しております。
https://gullam.jp/blog/calmlence/206834.html
ご紹介させて頂くジャケットはこ ちら。
calmlence.
JACKET012.
Hunting Jacket Silk Corduroy.
Shell:Silk 42% Wool 53% Polyurethane 5%.
Body Lining:Rayon 55% Cupra 30% Polyester 15%.
Sleeve Lining:Rayon 57% Cotton 43%.
Horn Botton.
Black.
size:2/3/4
画像だけでもとても雰囲気が出ています。。。
素材はコーデュロイ。
calmlenceの凄みの一つは機屋さんと共同で行う素材開発。
この素材もかなり拘ったようです。
普段、コーデュロイに興味がなかったお客様も
これを見たら唸るほどでした。
製作は世界に誇る織物の産地である日本の遠州。
経糸にウールの梳毛糸、緯糸にシルク糸の絹紡糸を使用し
コーデュロイ組織に織り上げられています。
シルクが混紡されているコーデュロイは中々珍しいですね
この素材、シルクを使っているというのがやはりミソ。
なんと表のコーデュロイの毛並み部分は全てシルク。
元の生地はとても光沢があり硬い表情をしていましたが
あえて生地洗いで揉み込み、更に製品後にもデザイナー自身がウォッシュ加工を
施しているので見て頂くとわかりますがほんのりと
上品な光沢がありつつ粗野な印象に仕上げています。
ウォッシュ加工を何度もしているのに完全にマットにならず
むしろ美しい風合いに昇華されています。
ちなみにcalmlenceは今の所、素材の色を変えたりして継続して同じ
素材をリリースしていることもありますが
この素材は実験的に作られた唯一無二のデットストックの生地なので
希少性の高い生地に仕上がっております。
話が少しそれますが、実は国産のコーデュロイは
とても希少なんです。
コーデュロイを生産するには特別な技術、機材が必要で
職人の高齢化、後継者不足、そしてなんといっても生産のコスト
など様々な理由があり
日本で生産しているのは遠州のみです。
世の中に出回っているコーデュロイはほとんどが海外製。
効率性優先で大量生産で作られたコーデュロイは消耗の速さや
風合いの劣化などが起こりやすい。
日本産のコーデュロイは旧式の織り機で時間をかけ工程を多くすることにより
長く使うことができる素材に仕上がります。
意外と知らない事実なんです。
また、日本のコーデュロイの生産技術は日本独自で開発したものなので
そこが廃業してしまうと
もう国産のコーデュロイはお目にかかれないかもしれません。
まさに”孤高の生地”です。
この素材はcalmlenceの熊谷氏の気持ちを特に
体現している気がします。
日本のファッションを支えてきた職人たちに対する
リスペクトとそのモノづくりを世界に発信し
日本の技術力を再認識させる、
その思いがこのコーデュロイに詰まっていると思います。
話が逸れてしまいましたね、、、
ジャケットの各ディティールをご紹介させて頂きます。
ボタンはホーンボタンを使用。
ただのホーンではなくこちらは皮付きのもの。
皮なしのものと比べると風合いが異なります。
ちなみにボタン付けは職人さん仕事量や日程的にできない場合は
デザイナーの熊谷氏が直接縫い付けることもあります。
裏地にも拘りが。
裏地一つにしてもかなりの工程数を踏んで製作されています。
経糸にキュプラ、緯糸にレーヨン、
柄部分をポリエステルで織り上げたフラワージャガード。
刺繍ではなく織りで立体的に製作されています。
また、フラワージャガード素材は織り上げてから後染めで仕上げる事により、
わざと擦れを発生させヴィンテージ感を出しています。
裏地というのは見えない部分のなので
体を通しやすければあとはどこまでコストを下げられるか
と普通なら考えますがそこはcalmlence。
熊谷氏の拘りが裏地一つにしてもよくわかります。
力ボタンに関しては真鍮製。
calmlenceの雰囲気にもぴったりの素材です。
裏ポケットの作り方は昔ながらのクラシックなもの。
こちらの画像では裏地の袖の縫い目に注目です。
袖裏を最後、手縫いで閉じています。
裏の袖付はかなり重要なところ。
縫い込みすぎると表に対して分量が足りず
袖が突っ張ってしまいます。
職人による手加減で最後、調整しながら縫われていきます。
それでは着用を。
169cm 64kg size2
calmlenceは物によってサイズ感が異なるので
サイズ選びはまだ慣れていない方は難しいかもしれません。
このHunting Jacketは結構ゆったりめです。
パターンと縫製がしっかりとしているので
しっかりと肩に乗り、リラックスして着用できます。
パターンが良くないと、ゆったりした服は
ずれ落ちてしまいますからね。
襟周りの縫製、仕立てがしっかりとしていますので
ボタンを外した状態でもとても綺麗に立ちます。
ウォッシュ加工をしているのにこれだけしっかりとしているのは
間違いなく技術力の高さのおかげです。
そんなに良くない仕立てのものを洗ってしまったら
ヘニャヘニャになると思いますので。
ハンティングジャケットというカントリースポーツウェアに
関わらずとても上品な仕上がりです。
日本の職人による高度なものづくりと
デザイナーの経験にって生まれた素晴らしいジャケットです。
ゆったり目なサイズ感なので
ジャケットですがアウター感覚でも着れます。
特にここ数年は暖冬でなので東京ぐらいの気候でしたら
中に着込めばアウターとしても使えると思います。
動画でも着用感と素材感を
撮影しましたのでご覧ください。
非常に素晴らしい素材、仕立てでしたので
今回はこのジャケットのみでご紹介させて頂きました。
ご不明な点が御座いましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
Mail:https://gullam.jp/contact
Tel:03-6416-4700
それでは失礼致します。