calmlenceのPoplin Washer
こんばんは。
Satoです。
本日の代官山の天気は晴れ
昨日より天気が良く気持ち良い日でしたね。
日中は暖かさを感じました。
気づけば2025年も1ヶ月が経ったんですね。
年明けがつい昨日の様に感じます(それは言い過ぎかも)
時の経過の速度が年々早くなる今日この頃ですが
前回に引き続きcalmlenceをご紹介致します。
ブランドの詳細はこちらから
https://gullam.jp/blog/calmlence/206834.html
今回はこちらのHunting Jacketを
素材、仕様、デザイン、
それぞれにフォーカスをあててご紹介致します。
(長文の予感です)
まずは素材、ポプリンクロスという
緯糸の方向に細い畝が見える手触りの柔らかな平織物になります。
calmlenceではポプリンクロスの中でも
古くから代表的なものであり、
高級な洋服に用いられる事が多いシルクと
ウールの交織織物を使用しております。
この織物は世界的に有名な尾州で職人が製作しています。
こちらの生地は以前、別デザインで使用されていましたが
大変ご好評を頂き、着用写真を撮る間も無く完売した記憶があります(笑)
経糸に細番双糸(細い糸を2つにより合わせた)のシルク
緯糸にはダークブラウンの梳毛双糸(ウールの動物繊維の糸を2つにより合わせた)を使っています。
ダークブラウン表記ですがほぼブラックに近い雰囲気です。
オフブラックや赤みのあるブラックと言う方が近いかもしれません。
アンティークやヴィンテージの洋服で見受けられる
使い込んで色が褪せた様な感じでしょうか。
業界歴30年以上の大ベテランのデザイナーの手によって
その辺りの素材とも異なるアプローチをしています。
アンティークやヴィンテージと決定的に違うのはその手触り
シルクとウールのどちらの良さも出ています。
シルクの滑らかさ、ウールの重厚さのどちらもあり
アンティークやヴィンテージの硬さや張りがある素材とはまた対極の魅力があります。
ここまででもブランドの拘りをとても感じますが
個人的に惹かれるのは皺の絶妙な入り加減です。
デザイナー本人が全て自分で行っており
生地の状態で水洗い+天日乾燥を施し、
シルクとウールの収縮差を利用してシワ感と凹凸感でしているんですが
この皺の入り方が本当に絶妙すぎて、、、
皺も比較的しっかりと入っているんですが、
子供っぽさや安っぽい印象を全く感じないんですよね。
ここまで高級な素材を使っているので
一歩間違うとだらしない印象、素材の良さを殺してしまう恐れもあります。
それが全くなくむしろ先程言った
アンティークやヴィンテージの雰囲気を醸し出しているんですよ。
写真と動画でどこまで伝わるか、、、
この光沢感と皺感の塩梅が実に美しいんですよ
合わせている釦には皮付きのまま削って作成された非常に珍しい水牛釦を使用しています。
素材に劣らずそれに相応しいボタンチョイスですね。
熱くなりすぎましたね(笑)
一旦落ち着きましょう。
次は仕様、素材同様に拘りがとても感じられます。
まず水牛ボタンの裏には力ボタンを付ける事により、
生地への負担を少なくし糸が緩みにくくなっております。
真鍮製の力ボタンを使っている為
この様に襟を寝かせて着た時にアクセントになってくれます。
機能性だけでは無く、デザイン製にも落とし込まれています。
ジャケットには欠かせない裏地
身頃には経糸キュプラ、緯糸レーヨン、
柄部分をポリエステルで織り上げたフラワージャガードになります。
フラワージャガード素材は織り上げてから後染めで仕上げる事により、
わざと擦れを発生させヴィンテージ感を表現しています。
この柄も立体感があってとても繊細なデザインになっております。
表地で使っても何ら問題ないクオリティーです
(実際過去にはこの素材でシャツも出していました)
袖裏には着用する際に滑りの良いコットンレーヨンを使用しています。
コットン100%の裏地も素敵ですが、インナーによっては袖通りが悪いので
その辺りのバランスもしっかり考えられています。
裏の袖付は手縫いで仕上げられており
これは高級スーツなどに見られる手法です。
こちらのジャケットはより手間のかかる、背抜きになっております。
背抜きの方が作るのに手間がかかります。
単純な話なのですが裏地をつければ縫製部分を隠せるので
極端な話、多少雑に作っても誤魔化せるんですよね。
(総裏でもその辺りを綺麗に仕上げているブランドももちろんあります)
背抜きだとパイピング(生地の端をテープ状でくるむ技法)が必要になってくる為
より高い技術力が求められてくるのです。
calmlenceはそこから更に拘ります。
よく見てください、パイピング部分がとても綺麗なのです。
水洗い+天日乾燥をしているので全く縮みがない訳ではありませんが、
それにしても綺麗なのがわかりますでしょうか。
一般的に加工を施していない、全ての繊維は熱を当てたり水を通すと縮んでしまいます。
なので、熱を通してないパイピングテープで縫い代を包み、そこに
後に熱を当てるとテープが縮み、服自体が美しくない仕上がりに。
そうならないよう、事前にパインピングテープに熱を当て
縮ませてから縫製します。
それによってパイピングが綺麗に仕上がっております。
シンプルな仕立てですが、幾つもの手間がかかっています。
直接、製作現場を見たわけではありませんがこの仕上がりを見ると
おそらくそのようにcalmlenceも製作されていると思います。
かなりマニアックな話になってしまいましたね、、、
今回のデザインはcalmlence流のヴィンテージの
ハンティングジャケットをリモデルした作品になります。
ハンティングジャケット特有の着丈のバランス、そこにcalmlenceのバランスが組み合わさっています。
ゆったりとしているため大外のアウターとしても着て頂けます。
デザイン自体も以前から人気があり、過去の素材違いもおかげさまで全て完売しています。
169cm 64kg size2 肩周り大きめ
襟を立てたり、寝かせたりで
着る方の個性が出るデザインです。
<スタッフのサイズ感想>
size2を着用し、全体的にゆったりとしたサイズ感です。
私より体型の大きい方も着用できるサイズ感です。
ショートコートのような感覚でも着用して頂けます。
色違いも御座います。
こちらは青みがかったグレーカラーになります。
チャコールグレーにも近いですね。
ダークブラウン程ではありませんがこちらも暗いところだと
ブラックに近い色合いになります。
169cm 64kg size2 肩周り大きめ
ダークブラウンともまた雰囲気が変わりますね。
着用感と素材感
【ご紹介した商品のWebサイト】
JACKET020. Hunting Jacket Poplin Washer. Dark Brown. Collection 004. calmlence.
https://gullam.jp/shopping/234703.html
JACKET020. Hunting Jacket Poplin Washer. Gray. Collection 004. calmlence.
https://gullam.jp/shopping/234627.html
今回のご紹介は以上となります。
本日はかなりの長文になってしまいました、、
最後までご清聴ありがとうございます。
失礼します。
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Tel:03-6416-4700