※素材、カラーは全て同じとなります。
まず素材のご説明から。
混率 : ウール 48%,リネン 24%,シルク 22%,アルパカ 6% 織り構造 : 2/1 の綾織り
【生地の意図について】
前回に続き、素材の特性を追求することで開発した生地となります。 前回は夏場の提案となりましたので、薄めの生地感でした。今回は、なかなか寒くなり切ら ない日本の近年の冬の気候を鑑みて、スタイリングや着合わせ次第で、夏以外の幅広い季節 に対応でき得る生地の厚み、風合いを考えました。 上質な素材を用いているため、細い糸を使用していますが、生地の膨らみと厚みを出すため に綾織りの組織で織り上げています。
混率は表記上、4 素材となりますが、実際には、6 種類(ウール 2 種,シルク 2 種,リネン 1 種, アルパカ 1 種)の素材を使用することで天然繊維の風合いや着心地を活かした生地をつくっ ています。
生地の特徴について 全体的な見え方としては、様々なスタイリングに対応しやすいチャコールグレーをベースに しています。
しかし、生地の奥行き、深みを生み出すために6 種類の、全て色合いが異なるものを配置しています。 綾織りの特性上、生地の表の色合いは、ほぼ経糸で形成されています。 経糸の配置は、ダークカーキ(リネン)と濃いチャコールグレー(ウール)が近い割合で占めて いますが、これにより独特なムラ感のある見え方となります。 また、毛羽立ちが一切なく、艶感のあるダークブラウンのシルクを不規則に配置することで、 深層的にコントラストが生まれ、より時代を経たかのようなムードを演出しています。
また、緯糸によって生地の風合いを引き出しています。 表に見える白い繊維の毛羽立ちは、緯糸に打ち込まれているアルパカ繊維です。 最初は毛羽立ちが多く感じられると思いますが、たくさん着込んで頂くと摩擦により、毛羽 立ちが少しずつ取れ、生地が磨かれるように変化していきます。
加えて、同じく表面に黑い節のようにポツポツと現れるのは、緯糸のローシルクです。 経糸のシルクは、光沢があり毛羽立ちがない糸を使用していますが、緯糸には全く別のシル クを使用しています。 蚕が自然に繭から出ることによって、繭玉が破れ、必然的に短繊維となるローシルクです。 糸として使用するためには紡績を行う必要があるため、独特な形状を持った糸となります。 その糸を緯糸に使用しているため、生地表面のところどころに黑いネップが現れます。
このように生地の色合いだけはなく、白いアルパカ繊維の毛羽立ち、ローシルクの黑いネッ プを出すことで生地の奥行きと、複雑さを出しております。
生地の着心地について 気負わず出来るだけ気軽に着られる洋服を想定した生地となります。 そのため細い糸を使って織り上げることで、柔らかいながらもハリを感じる生地にしていま す。 また、綾織りは裏面には緯糸が多く現れますが、緯糸にはラムウールを選定することで、裏 側は柔らかい肌あたりを感じてもらえる設計です。 複数回の生地洗いをかけることで、生地の自然な凹凸感、テクスチャーを出していますので、 着用によるシワも気にせず、ラフに使って頂ける仕上がりだと思います。
アトリエコート(定番)
¥247,500(税込)
size1,2
新型ジャケット
¥199,100(税込)
size1,2
山本様の体型でしたらsize1が宜しいかと思います。
体型の近い私でsize1が程よく余裕が御座います。
【デザインの意図】
4B Jerkin Jacket に代表されるように、これまではシャープで心地よいフィット感のジャケ ットの製作を続けてきました。 今回の新作は、ブランドとして一つの新たなスタイルを提案しているものとなります。
日々、軽やかに着ることができ、より現代の生活スタイルにフィットするジャケットを製作 するため、着心地の柔らかさ、動きやすさを念頭に置いて設計されています。 しかし、上記の概要に記載した通り、スウィングトップに代表されるようなブルゾンは、ど うしても簡素で軽薄なものに仕上がります。
Araki Yuu のエッセンスがありながらも、その日の気分や用途に応じて、これまで製作をし てきたジャケットと使い分けられるものを生み出すために、様々なディテールの開発にも 重きを置いて考えられた洋服です。
【ディテール詳細】
着心地の柔らかさや、着用時の動きやすさを前提に考えられています。 そのため、肩幅と身幅の分量を大き目に設計しています。 一般的にスウィングトップのようなジャケットは、腕の動きやすさを重視するためラグラン スリーブに設計されます。 しかし、その一方で、そのような設計はカジュアルダウンに繋がることになり、Araki Yuu のムードとは乖離してしまいます。
そこで Araki Yuu では、袖山の高いジャケットスリーブを採用しながらも、袖幅にもボリュ ームを持たせることで、動きやすさと、肩のアウトライン・見た目のムードを両立させてい ます。
また、衿の形状や、構造にも着目し、表衿と衿見返しの切り替え位置を変えること、第一ボ タンの位置を下げることで、衿を寝かせてもスタンドカラーでも成立するように設計されて います。 第一ボタンの位置を下げることは、上記の衿の構造にも関わっていますが、ネック寸法にゆ とりを持たせること(前下がりを深くする)に繋がり、硬すぎないリラックスした印象を与え てくれます。
更には、フロントには、両端が三角形になったハンドウォーマーの役割を持つ箱ポケット、 カーブと直線が交わった多角形のパッチポケット、ブランドとして継続する内ポケットの南 京玉縁など 3 種類のポケットが搭載されています。 このように手を入れた複数種類のポケットの仕様は、通常の縫製工場での製作で実現する ことは極めて難しいことです。 それだけではなく、胸元のハンドウォーマーには、フランネル素材をポケット袋布に採用し、 本来の意味合いも持たせながら、ものも入れることができるように深めの設計となっていま す。
後身頃には、ベルトが縫い付けられるマルタンガルという仕様が搭載されています。 このマルタンガルには、視覚的なアクセントだけではなく、後身頃のギャザー抑えとしての 役割、ウエストの柔らかなメリハリや、裾に向かって生地が軽やかに開放される効果を狙っ たものとなります。
そして、裏地の取り付け方にも細かく考えが及んでいます。 前身頃の裾見返しにつながるように縫い付けられた裏地は、柔らかく弧を描くような半裏 仕様となります。
この取り付け方法は、後身頃のギャザーにより、生地が裾で解放されることで、裾の生地分 量が増えることや、裾を軽やかにするために裏地を半裏に設計し、糸ループで固定しながら もフラシの仕様にしています。 また、綾織りによって表と裏の生地の見た目が違うこともあり、生地特性も見て楽しむこと ができる仕様です。
バギーパンツ(定番)
¥129,800(税込)
size1,2
ニッカボッカーズ(定番)
¥132,000(税込)
size1








